かわら版Vol.45 「宙づり国会の成果」
■「熟議と公開」
クリスマスイブの12月24日、臨時国会が終わりました。
27日間の短い会期でしたが、与党少数の「ハング・パーラメント(宙づり国会)」において、野田代表が掲げる「熟議と公開」を旨とする、非常に濃密な国会となりました。
特に、立憲民主党の要求(能登半島復興など)で、28年ぶりに補正予算案が修正され成立したこと、そして、この1年最大の課題だった政治改革について、自民党も賛同して法改正が実現したことは、大きな成果でした。
■石破総理と「連戦」
補正予算審議では10日、私も質問に立ち、石破総理と初めて議論しました。
規模のありきの14兆円の経済対策、緊急性・必要性に乏しい巨額の基金の積み増し、半導体産業への税投入のあり方などを取り上げました。
急きょ12日にも質問に立つこととなり、石破総理との「連戦」に臨みました。
石破総理の答弁は、最もらしく聞こえて、実は質問に答えていないという独特のスタイルです。
私から「長い解説ではなく、端的な回答を」と釘を刺す場面もありましたが、総じて良識的な姿勢で、今後議論を深めていければと思います。
■政策活動費の完全廃止
政治改革では、今国会も法案提出者となり、衆参の特別委員会で計5日、答弁に立ちました。
中でも、小泉進次郎議員とは、企業・団体献金の是非などをめぐって、厳しい論戦にもなりました。
最終的に、自民党が政策活動費の完全廃止を受け入れ、各党各会派が一致して政治改革関連法案を成立させることができたのは画期的でした。
長年自民党が反対してきた旧文通費の公開も決まりました。衆院選で示された民意が自民党を動かし、政治改革を実現させたのです。
一方で、企業・団体献金の禁止など、より踏み込んだ改革の実現に向けて、さらなる法改正も必要です。政治改革に終わりはありません。
■政倫審でも質疑
今国会では、政倫審(政治倫理審査会)も開かれ、「裏金議員」とも呼ばれる衆参20人の国会議員が出席しました。
しかし、各議員、身の潔白を証明するために出席しているはずなのに、「秘書に任せていた」「記憶にない」といった言い逃れが目立ちました。
私も簗和生議員(5年間で1,746万円の不記載)に質問をしましたが、「収支報告書の訂正内容は検察も合意をしている」などと不可解な説明に終始し、一体何のために政倫審に出席したのか、理解に苦しむ対応でした。
やはり、こういった事件が再発しないためにも、さらなる法改正が必要です。
■次期通常国会に向けて
次期通常国会は1月24日から始まる見通しです。
来年度の政府予算案の審議、「年収の壁」や防衛増税など税制改正、物価高対策、さらには選択的夫婦別姓制度、学校給食費無償化、年金制度改革など課題は山積しています。夏の参院選も視野に、しっかりと取り組んでいきます。
2024年12月25日
衆議院議員 本庄さとし