かわら版

かわら版vol.20_本気の子ども国会

■こども家庭庁設置法案

今国会は「子ども国会」とも言われ、子ども・子育て政策が大きなテーマとなっています。

政府は重要広範議案として「こども家庭庁設置法案」を国会に提出し、自民党・公明党、立憲民主党、維新の会は、それぞれ、子ども・子育て政策の理念や政策の方向性を定めた基本法を議員立法として提出しています。

現在の国の子ども・子育て政策は、内閣府、厚生労働省、文部科学省の3府省に分かれていますが、政府案では、内閣府と厚労省の担当部局を統合し、子ども・子育て政策を所管する新たな行政組織を作ることとしています。

■子ども・子育て政策の基本理念

私も、内閣委員会(4月28日)で法案審議の質問に立ち、野田聖子担当大臣、赤池誠章副大臣、自民党法案提出者の加藤勝信議員と議論をさせていただきました。

立憲民主党は、旧民主党時代から「チルドレン・ファースト」を掲げ、政権政策の一丁目一番地としてきました。

自民党・公明党は、子ども手当や高校無償化など民主党政権の子ども・子育て政策を「バラマキ4K」などと激しく批判しましたが、今回は「こどもまんなか社会」を掲げ、岸田総理も「立憲民主党と同じ方向」と述べています。

■相いれない担当副大臣の思想・信条

約10年を経て、自民党・公明党が子ども・子育て政策を転換したことは歓迎します。しかし、政府内で子ども・子育て政策を担当する赤池副大臣は、「家族は国家の基本単位」「子供の問題は結局家族の問題」などと公言し、こども庁設置に反対してきた政治家です。選択的夫婦別姓にも強く反対し、副大臣となった今も、推進派の野田大臣と相反する発言を続けています。

もちろん、思想・信条は自由です。しかし、なぜそういう思想・信条の政治家が、子ども・子育てや男女共同参画の担当副大臣に任命されているのか。リベラルな野田大臣への「お目付役」として、官邸が保守派を送り込んだと言われても仕方のない人事です。

■財源確保のロードマップを

政権の目玉政策として、子ども政策の予算「倍増」を掲げる岸田総理ですが、何を倍にするのか、いつまでに倍にするのか、どうやって倍にするのか、実は何も決まっていません。参考人質疑の中で、専門家のお一人が「財源、財源、財源」とおっしゃっていたのが、すべてを物語っています。  

自民党は、防衛費をGDP比1%から2%に「倍増」すると主張していますが、その前に、まずは子ども・子育て予算のGDP比2%(現在1.7%)を目標に、将来的には先進国の標準である3%を目指すというロードマップを策定すべきです。

予算・財源の確保や赤池副大臣の任命責任は、子ども・子育て政策に対する岸田政権の「本気度」が問われる極めて重要な問題です。今後の審議の中で、政府の基本姿勢を厳しく質していかなければなりません。

少子高齢化を「国難突破」と言って、解散・総選挙に利用した安倍政権の二の舞は、もう御免です。

2022年5月1日